PMP試験に無事合格することが出来ましたので、PMP試験のまとめを報告致します。これから受験する方の参考になれば幸いです。

目次

1:PMPとは

2:受験資格

3:事前研修の受講

4:PMIアカウント作成、PMI協会への入会

5:受験資格の登録と出願

6:当日の受験の流れ(持ち物等)

7:学習方法

8:その他

9:さいごに

1:PMPとは

PMP試験といえば「コンサルティングファーム」・「システム会社(上流工程を実施する)」で非常に有益とされる試験となっております。また、国家資格で有名なIPA主催の情報処理技術者試験と異なり、資格受験までの道のりが困難(10万単位の費用が掛かったり、英語での各種申請や職務経歴書の提出が必要」なため、大多数は会社からの補助を受けて受験しているのが実情です。*近年はUdemy等を利用し、安く済ませて個人で取得する方もいるとのことですが・・)

— PMP 試験に関して —

PMP® とは、PMI 本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
PMP® 試験は、PMI が策定した知識体系である PMBOK® (Project Management Body of Knowledge) ガイド に基づいて実施され、受験者のプロジェクトマネジメントに関する経験、教育、知識を測り、プロフェッショナルとしての確認を目的として実施されます。
専門知識を有していることを証明するために、米国PMI本部が資格認定を行うものであり、法的な資格、免許ではありません。

PMP® 資格は、プロジェクトマネジメントに関する資格のデファクト・スタンダードとして広く認知されており、プロジェクトマネジメント・スキルの評価基準として、IT・建設をはじめとする多くの業界から注目されています。

— PMBOKとは —

プロジェクトマネジメントの知識を体系化したものであり、複数の知識エリアから定義されているものである。また、ソフトウェア開発のプロジェクト管理において必要な知識体系である。また内容に関しても4年に1度くらいのペースで改訂され、今の最新版は2017年に発行された第6版となっています。例:近年話題となっている、アジャイル開発に関しての知識体系が組み込まれている。

PMP試験に関しては、2020年8月時点で第6版をベースとした試験となっており、第5版と比べると非常に難しくなったとの声が多数あります。その第6版の試験に関しても、2021年1月に大幅な改定があるとのことです。改定後の一定期間は試験対策が非常に難しくなることが予想されます。キーワンは第6版の参考書にて学習しましたが、試験対策本としては不十分と感じました。その上で試験改定とのことから、試験対策側もデータがなく、対策本の効果も薄くなるはずです・・・

2:受験資格

以下はPMIからの引用となりますが、受験資格は過去8年の間に高卒者は60ヵ月以上、大卒者は36ヵ月以上のプロジェクトマネジメント経験が必要となります。そのプロジェクトの内容に関しても試験申し込みの際に、英語での提出が求められます。また、プロジェクトマネジメントに関する研修を受講したことを証明する書類を保管する必要があります。要は「プロジェクト経験」と「事前学習の証明書」が必要となります。

— 受験資格に関して —

①プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験

プロジェクトを指揮・監督する立場で一定期間のプロジェクトマネジメントの経験があること。

  1. 高校卒業またはそれに相当する資格をお持ちの方は、60ヶ月間のプロジェクトマネジメント経験を含む、プロジェクト業務※を指揮・監督する立場での7500時間の実務経験が必要です。
  2. 大学卒業またはそれに相当する資格をお持ちの方は、36ヶ月間のプロジェクトマネジメント経験を含む、プロジェクト業務※を指揮・監督する立場での4500時間の実務経験が必要です。
  • 受験条件となるプロジェクト業務は、試験申し込みから遡ること8年以内の業務に制限されています。

②35時間の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講

試験申し込みの際には、プロジェクトマネジメント経験証明(Experience Verification Information)の提出が求められます。申込者は、プロジェクト1件ごとに1様式へ記載します。申込書が不十分な場合は、差し戻しとなります。

  • PMIはプロジェクトを次のように定義しております
    プロジェクトとは、明確な始まりと終わりがある成果物またはサービスを生み出すための有期的な業務である。

また、この35時間を測る単位としては、「PDU」(Professional Development Unit)と呼ばれており、承認された学習やプロフェッショナルとしてのサービス・アクティビティを定量化する計測単位とのことです。1PDUは1時間に相当し、0.25単位で申請することができます。
*PDUは時間の単位と覚えておいてください。

では次からは、試験取得までの流れを説明していきます。

3:事前研修の受講

PMP受験者にとって第一弾の壁となるのが費用の高さです。先ほど、「35時間の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講」とありましたが、この研修が個人で負担するのには厳しいとの意見が多いです。大抵の受験者は会社負担で受けているとの印象があります。キーワンも会社負担での受講となりました。

〇受講した研修

<ネットラーニング社>

https://www.netlearning.co.jp/index.html

*PMP試験の対策に関しては、非常に評判がよく実績がある会社です。

<コース名>

【PMBOK(R)ガイド第6版対応】IT プロジェクトマネジメント (35PDU取得:複数サブカテゴリ)

*費用は38,000円となっております。

当研修では修了証明書をPDFで発行してくれますので、監査対象となった場合でも安心でした。講義の内容としては、特に不満はありませんでしたが、試験対策となると足りないです。

<その他人気のコース>

最近流行りの「UDEMY」での以下のコースを推薦している方も多いです。

*通常の費用は24,000円となっていますが、期間限定セールが多く数千円で受講可能な時があります。

https://www.udemy.com/course/pmp-pmbok6-35-pdus/?a8=GoqsIovE8g1MeEDM9ZJCi6MNMZ16g6YJaEtRcq1K3CdJw6qXn6qL1gqgJf36XiqG3oVL8hqNsheyxs00000016735001&aEightID=s00000016735001&deal_code=JPA8DEAL2PERCENTAGE

上記の注意点としては、英語でのコースしかないので、英語が苦手な方は遠慮した方がよさそうです。(PDU取得の為だけなら問題ないが、結局は試験勉強とも重なるので、最短で合格したいなら意味がないとの理解です。)

4:PMIアカウント作成、PMI協会への入会

上記までで事前の資格を得たなら、次のステップとして「PMIアカウント作成」・「PMI協会への入会」を実施していきます。

*「PMI協会への入会」は任意ですが、PMP試験の受験料が安くなるので入会をお勧めします。(不合格の場合の再受験も安くなります)

* この手順が乗っているサイトが少なく英語が苦手な私は非常に苦戦した記憶があります。

①PMIアカウント作成

<PMIアカウント作成の手順>

●米国PMIサイトへアクセス

www.pmi.org

●アカウントの新規作成を実施

●アカウント情報の入力

アカウント情報を全て英語で入力していきます。

【Personal Information」

◇First Name:名(ローマ字)

◇Last Name:姓(ローマ字)

◇Primary Email:PMIからの情報が届くメールアドレス *hotmail等のWebメール等を使用する場合、迷惑アドレスに入る可能性ありますので注意

◇Email Preference (optional):チェック押下(PMIの規約の遵守)

◇Country:国を選択

【Tell Us More About You】

◇Company Name:会社名(英語)

◇Which of the following best matches or describes your current job title?(以下のうち、あなたの現在の職種と最もよく一致するものはどれですか?):該当する選択肢を入力

◇What year were you born?(あなたは何年生まれですか?):西暦で生まれ年を選択

◇How many total years of full-time work experience do you currently have?(現在のフルタイムの実務経験の合計年数は何年ですか?):職歴の年数を選択

◇How many years of experience do you have managing projects that last over 4 weeks?(4週間以上のプロジェクト管理の経験は何年ありますか?):プロジェクト実施年数を入力

◇Which best describes how you view project management as it relates to your career?(あなたのキャリアに関連したプロジェクトマネジメントの見方を最もよく表しているのはどれですか?):該当する選択肢を入力

◇Does your organization have a project/program management office (PMO), or a group devoted to project management?(あなたの組織には、プロジェクト/プログラム管理室(PMO)、またはプロジェクト管理に専念するグループがありますか?):該当する選択肢を入力

◇Primary Organization Focus (optional)(主な組織の焦点):選択肢から自組織の業種を選ぶ

◇Area of Focus (optional)(重点分野):選択肢から自組織の重点分野を選ぶ

【Account Information】

Username:ユーザ名を入力(私はメールアドレスと同じにしたと思います)

Password:パスワードを入力

Confirm Password:パスワードの再入力

Security Question:質問(パスワードを忘れた際に使用する)

Answer:質問の答え

上記を入力後の画面

②PMI協会への入会

<PMI協会への入会手順>

◇Member ship⇒Become a Member

◇JOIN PMIを選択

◇「Continue to Checkout」を選択。他のオプションを選ぶことも可能ですが、試験合格に関しては特に必要ありませんでした。必要であれば後からの入会も可能です。

◇「Add an address」を入力し住所入力後に、電話番号を入力。その後に「Continue to Payment / Vuocher」を押下

※.英語での住所入力の経験がない方は、戸惑うと思います。

<電話番号の記載方法>

Country Code:81(日本を表す)

Ares Code:市外局番の頭0を除いたもの。

(東京の場合:3(03))

(携帯の場合:80 or 90 (080-xxxx-xxxx or 090-xxxx-xxxx))

Number:残りの番号

Ext:内線番号

<参考:英語表記での住所の入力方法>

以下を参考にして下さい。

上記が完了し、後は支払処理を実施します。(クレジット支払の場合、JCB以外は対応可能でした)

5:受験資格の登録と出願

Coming Soon

6:当日の受験の流れ(持ち物等)

これまでのステップにて試験申請が終わり、あとは当日の試験だけです。当日の受験は以下を参考にお願いします。

【集合時間】

●試験開始時の30分前

*私の場合は、8時からの受験開始でした。都市部の場合、通常の入口が開いていなく、オフィスビルの従業員用の入口から入館の場合もあります。余裕があれば当日の場所を事前に調べておいた方がよいです。30分前の集合となると、7時半までには着いておく必要があります。

【持ち物】

●身分証明書(写真付きの場合は、1つで問題ありません)

*大抵の人は免許証またはパスポートで問題ないはずです。

【受験手続】

●試験の注意事項の確認、サイン

【主なポイント】

●試験会場への持ち込みは「身分証明書」・「貸与されたノート・ペン」のみで、その他は一切なし(飲み物も含む)

*長丁場の試験ですので、トイレや水分補給は事前に済ませておいて下さい。

【試験時間】

4時間で200問の選択式(4者択一問題)となります。60%が合格の目安と言われています。

・コンピュータによる試験
・日本語での受験が可能 (必ず試験申し込み時に申込書に必ずチェックマークを入れること。)
・200問のうち25問は、ダミーのテスト問題です。
・ダミーのテスト問題は、受験者の点数に反映されず、将来のPMP®試験の評価のために使われるものです。
・このテスト問題は、出題領域の中でランダムに配置されます。

【休憩+試験の見直しに関して】

・前半部分(90問)が完了すると、これまでの一覧が表示され見直しを実施することが出来ます。確認し提出すると任意で10分の休憩を取ることが出来ます。前半部分を提出すると、以降見直しは出来ないので注意お願い致します。

以下は、PMIからのアナウンス内容です。(2020年4月の案内)

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休憩時間は、以下のよう組み込まれます。

  • 試験が2つのパートに分けられました。受験者が試験の最初のパートを終え、回答を確認して提出すると、休憩時間が始まります。
  • 休憩は必須ではありません。受験者は最大10分間の休憩を取るか、あるいは、最初のパートを提出した直後に試験の2番目のパートに進むかを選択することができます。
  • 休憩時間中、受験者は部屋を出ることができますが、休憩が始まると、試験の最初のパートにある質問には再度アクセスすることはできません。
  • 受験者は自分の休憩時間の状況を常に把握しておく必要があります。休憩時間最大の10分以内に試験に戻らない場合、試験セッションは終了します。
  • 休憩時間の終わりに、受験者は監督者によるチェックイン手続きを受け、試験の2番目と最後のパートを終了します。

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【合格発表】

・試験終了時に画面に表示されます。PMIアカウントのダッシュボードにも合格の旨が表示されます。

7:学習方法

【使用した参考書】

①PMBOKガイド

今流行りのメルカリで購入しました。メルカリの場合、約半値の5000円で購入可能でした。

【理由】

・値段が10000円以上と非常に高いため

・ページ数が700ページ以上と非常に多いため、再度見直すことはないと判断

②PMP試験合格虎の巻第6版対応 [ 吉沢正文 ]


【使用した学習ツール】

プチまな(豆検)

http://pmana.jp/

・【第6版&新試験対応!!】PMP試験対策・基礎編
・【PMBOK(R) 第6版完全対応!! 】 PMP試験対策・合格編

PMP取得の際の学習ツールとして非常に有名でして、月額の費用は掛かるのですが試験対策としては個人的に気に入りました。

月額500円かかり自動更新ですので、申し込み後は早めに試験を受けることをお勧めします。

【勉強方法】

私は以下の方法で学習し合格することが出来ました。勉強期間は仕事をしながらで2か月ほどです。

①PMBOKガイドを読み流し

⇒ボリュームが多いので、すべてを理解することは無理だと思います。分からない箇所は読み流していってでもPMBOKガイドのイメージをつければと思います。

②PMP試験合格虎の巻

⇒問題形式に慣れるために実施。ポイントは答え以外の用語に関しても理解することです。そのための参考書代りにPMBOKガイドを見ました

③PMBOKガイドをしっかり読む

⇒これまでの学習で大きな流れを理解したので、再度PMBOKガイドを読み理解を深める。

④プチまな(豆検):基礎編の学習

⇒模擬試験形式で隙間時間を見つけては学習する。PMBOKガイドは参考書として使用する。

⑤プチまな(豆検):合格編の学習

⇒模擬試験形式で隙間時間を見つけては学習する。PMBOKガイドは参考書として使用する。

・試験終了時に画面に表示されます。PMIアカウントのダッシュボードにも合格の旨が表示されます。

8:その他

受験申請が非常に難しく悩む場合が多々あると思います。その際は以下が役立ちました。

https://www.pmi-japan.org/faq/

9:さいごに

私自身は事前研修開始から3ヵ月で合格することが出来ました。結果的に短い期間で集中的に学習したことが良かったと考えております。

2021年からは試験体系が変更となりますが、基本的な勉強方法は変わらないと思いますので、参考になれば幸いです。