ITサービスマネージャ試験~合格への道~

キーワンのITサービスマネージャ試験のまとめを報告します。

IPA(情報処理推進機構)の2017年秋のITサービスマネージャ(SM)試験に合格しましたので、

その時の学習方法を参考にして頂ければと思います。

前回春試験のプロジェクトマネージャ試験に続き2連続の合格となりました。

<合格証書>

<リンク>

プロジェクトマネージャ試験~合格への道~

1.はじめに

まずはITサービスマネージャ試験とは何たるものかを知る必要があると思い、

キーワンはIPAが示唆するITサービスマネージャの定義を確認しました。

ひとまず読んでみましょう。試験の定義は毎回調べるようにしております。

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1.対象者像

高度IT人材として確立した専門分野をもち、情報システム全体について、安定稼働を確保し、障害発生時においては被害の最小化を図るとともに、継続的な改善、品質管理など、安全性と信頼性の高いサービスの提供を行う者

2.役割と業務

ITサービスの品質とコスト効率の継続的な向上を目的としてITサービスをマネジメントする業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導する。

 (1) 運用管理チーム、オペレーションチーム、サービスデスクチームなどのリーダとして、サービスサポートとサービスデリバリのプロセスを整備・実行し、最適なコストと品質で顧客にITサービスを提供する。
 (2) アプリケーションに関するライフサイクル管理のうち、システムの受入れ、運用などを行う。また、開発環境を含めて安定した情報システム基盤を提供し、効率的なシステムの運用管理を行う。
 (3) ITサービスとマネジメントプロセスの継続的改善を行う。ITサービスの実施状況を顧客に報告するとともに、顧客満足度向上を図る。
 (4) 情報セキュリティポリシの運用と管理、情報セキュリティインシデント管理を行い、ITサービス活動の中で情報セキュリティを効果的に管理する。
 (5) 顧客の設備要件に合致したハードウェアの導入、ソフトウェアの導入、カスタマイズ、保守及び修理を実施する。また、データセンタ施設のファシリティマネジメントを行う。

3.期待する技術水準

ITサービスマネージャの業務と役割を円滑に遂行するため、次の知識・実践能力が要求される。

 (1) サービスサポート、サービスデリバリの各プロセスの目的と内容を理解し、実施することによって、ITサービスを提供できる。
 (2) システムの運行管理、障害時運用方式、性能管理、構成管理を実施することができる。システムの運用管理に必要な障害管理、構成管理、課金管理、パフォーマンス管理などの管理技術をもち、情報システム基盤の品質を維持できる。
 (3) ITサービスの改善策を立案・実施し、評価するとともに、品質の高いサービスレポートを顧客に報告できる。
 (4) 実効性の高い情報セキュリティ対策を実施するために必要な知識・技術をもち、情報セキュリティの運用・管理ができる。
 (5) 導入済み又は導入予定のハードウェア、ソフトウェアについて、安定稼働を目的に、導入、セットアップ、機能の維持・拡張、障害修復ができる。また、データセンタ施設の安全管理関連知識をもち、ファシリティマネジメントを遂行できる。

4.試験時間・出題形式・出題数(解答数)

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間 9:30~10:20
(50分)
10:50~11:30
(40分)
12:30~14:00
(90分)
14:30~16:30
(120分)
出題形式 多肢選択式
(四肢択一)
多肢選択式
(四肢択一)
記述式 論述式
出題数
解答数
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:3問
解答数:2問
出題数:2問
解答数:1問

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こうやって文章のみを見ると難しい(前回のプロジェクトマネージャ試験同様)が、簡単に言えば、

運用保守における、各種作業の標準化や問題が起こった際の対応・問題が起こらないための予防を

理論立って覚えること・論文では実践例を述べることと私は理解しました。

2.合格率

合格率の確認は詳細はIPAの統計を確認して頂きたいが、大体12%~14%前後となっております。

前回のプロジェクトマネージャ試験の記録でも記載しましたが、

以下理由があるので合格率だけを見て、受験をやめないようにしましょう。

【理由】

①試験の途中でやめて帰る人が多い!!

②そもそも試験に来る人が少ない!!

3.学習期間

・約2.0ヵ月

【内訳】

午前Ⅰ:なし(前回のPM試験合格のため免除)

午前Ⅱ:ほぼなし(午後Ⅰの学習の中で用語を理解)

午後Ⅰ:1ヵ月(平日(月~金)で1問、休日に2問)

午後Ⅱ:1ヵ月(休日に2~3時間ほど)

前回のプロジェクトマネージャ試験よりは気持ち的にも余裕がありました。

4.参考書

使用した参考書は以下の2つです。それ以外は使用していません。

注):最新版のリンクにしております

①情報処理教科書 ITサービスマネージャ  (EXAMPRESS) [ 金子 則彦 ]
※.午後Ⅰに関してはこの1冊のみの学習です

②ITサービスマネージャ合格論文の書き方・事例集第4版 情報処理技術者試験対策書 [ 岡山昌二 ]

今回は論文用に参考書を購入しましたが、論文の体系等を理解できたので十分に役立ちました。

<その他-参考書>

★午前対策を別途行いたい方

③情報処理教科書 高度試験午前1・2  (EXAMPRESS) [ 松原 敬二 ]
※.午前Ⅰからの受験が必要な方は以下がおすすめです。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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★過去問を十分に学習したい方

④ITサービスマネージャ徹底解説本試験問題 (情報処理技術者試験対策書) [ アイテックIT人材教育研究部 ]

※.過去問の解説が非常に詳しいです。(プロジェクトマネージャ試験の際に利用しました)

※.2022年からは総仕上げ問題集となっています。

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2022 ITサービスマネージャ 総仕上げ問題集 [ アイテックIT人材教育研究部 ]
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5.試験毎の所感

5-1.午前Ⅰ、Ⅱ

今回は午前Ⅱからの受験でした。午後Ⅰから学習をはじめたので午前Ⅱ対策は会社の昼休みに過去問を解いた程度です。

あとは以下のサイトを使って、学習をしました。非常に良いですよ。

http://www.qeq.jp/jouhou/kakomon/SM/index.html

コツとしては、100点は目指さない!!過去問から全く同じ問題も出てくるので答えを覚えるだけでもよい!!

5-2.午後Ⅰ

プロジェクトマネージャ試験同様に、書籍で学習したあとに、休日に1問ずつ解いてみるという学習方法をしました。

・書籍で学習したあとに、休日に過去問を1問ずつ解く

ここでポイントは過去の解答を眺めるだけでも役に立つという点!!!

要は答えはボンヤリ分かっていても、実際に手書きする際の文章が思いつかないからです。

以下を実施しましょう

①書籍の解説問題は絶対に自分で解いてみる

②IPAの過去問の問題と解答例を眺めてみる(実際に解く必要はありません)

5-3.午後Ⅱ

午後Ⅱに関しては以下の学習方法です。

キーワンは保守サービスの経験があまりないので、テーマを絞るのに時間が掛かりましたが、

一度論文試験(プロジェクトマネージャ試験)に合格しているので、前回よりは学習時間が短かった印象です。

①論文用の参考書を読破する。

ひとまずは論文用の参考書を最後まで読み切りました。

②テーマを絞って自分なりに書いてみる

なかなかテーマが決まらなかったのですが、結局は「企業買収における、発注システムの拡張」という題材にし、

参考書の問題が出題されたと想定して書いてみました。

途中何度も手が止まりますが、その際は他の論文サンプルを例にして書いてみました。

本来、2時間を計って論文を記載する練習をするべきですが、何度も途中止めを行いながら書いて記憶があります

結局、3回ほど書きました。

この勉強が一番心が折れそうになる学習です。(明確な答えがないので。。。)

6.試験当日

前回の春にプロジェクトマネージャ試験を合格しているので、今回は午前Ⅱからの受験です。

以下に当日の試験毎の所感を記載します。

<午前Ⅰ>

免除のためなし

<午前Ⅱ:結果80点>

過去問を何度か流しただけだが、問題なく突破

<午後Ⅰ:結果68点>

今回も最難関と感じた試験でした。やはり時間がギリギリだったのと、途中で選択する問題を変更しましたので、

気持ち的にもあせりました。まずは開始5分程度で問題を選択することがポイントだと思います。理由としては、問題を読み込み試験時間を解くと時間がギリギリになるからです。途中で問題を変更をした場合はまず間に合わないと思って下さい。

私が合格出来たのは単に運が良かったです。

そのせいで、これは無理かなと合格発表までは正直思っていました。

結果的には68点取得出来ましたが、今回も過去問の答えを見ていたことが活きてきたと思います。

過去問を実際に解かなくても、答えを見るだけでも試験対策になりますのでお勧めします。

<午後Ⅱ:結果A>

ここは事前に想定している保守サービスを問題に置き換えて、自分なりのアレンジを加えました。

自分なりの題材の中に、試験の出題を強引に合わせていった気がします。

題材は「企業買収における、発注システムの拡張」としましたが、途中でプロジェクトマネージャ試験の論文と思われないことを意識して論文を書いた気持ちがあります。

試験の感想としては、

・2時間書き続けるので手が痛い。(何回受けても同じかな。。)

・最後の方は殴り書きになっていきます。

・途中で何度もあきらめかけた

結果的に合格だったので、今回も試験対策は成功だったと確信しております。

7.最後に

前回のプロジェクトマネージャ試験に続き、連続合格となりました。

次回は受験しない予定ですが、プロジェクトマネージャ試験・ITサービスマネージャ試験は続けて受かったことは

自分なりにも自信となりました。

参考にして頂ければと思います。